エントリーシート(ES)の代表項目 「学生時代に力を注いだこと」、「最も力を入れたこと」の書き方|就職活動

就職活動のエントリーシート(ES)や履歴書の代表的な質問に「学生時代に力を注いだことは何ですか」、通称「ガクチカ」があります。

 

「ガクチカ」の意図は「再現性の担保」にあり、「学生時代に力を注いだこと」を通じて、社会で「力」が再現されるかどうかの担保を探るために問うものだと管理人は考えています。

 

基本的な記入の流れは、初めに力を入れたことを記し、そのあとにその体験を通じて学んだことや身につけたことを書いていきます。

 

いずれも説得力のある文章にするために具体的なエピソードを書くことが常道となりますので、以下で解説するフレームワークや注意点等を参考に「ガクチカ」を完成させてください。

 

目次

 

【1】学生時代に力を注いだこと『ガクチカ』フレームワーク

 

【2】「力を入れたこと」=「スーパーマンのような突拍子もない経験」ではない

 

【3】先輩内定者達の『ガクチカ』記入例

・総合商社(一般職)

・生命保険会社

・メガバンク

・メーカー

 

【1】学生時代に力を注いだこと『ガクチカ』フレームワーク

学生時代に力を注いだことを書く際には、以下の5点を意識してください。

 

(1)結論

取り組んだ内容(何に取り組んだのか)

 

(2)目的・動機

なぜその通り組みを行ったのか。(企業側は「受動的な動機」<「主体的な動機」<「価値観に根ざした動機」の順番で評価)

 

(3)目標・課題

どのような目標を掲げたのか。その目標を達成するための課題は何だったのか。

 

(4)取組み内容および活動への関わり方

具体的にどのように取り組んだのか。活動に対して自分がどのような関わり方をしていたのか。

 

(5)結果および自らの学び

取り組みの結果はどうなったのか。その経験を通じて何を学んだのか。

 

上記全てを必ず記す必要はありませんが、流れに沿って経験を振り返ってみるとしっかりとした骨組みが出来上がってくるはずです。

 

企業側が求めていることは、何に取り組んだのかではなく「具体的な取り組み内容と関わり方」と目標を達する過程で生まれた副産物となる「何を得たのか・学んだのか」です。

 

これは、経験を通じての学びや成長が社会で活かされる意識や能力であることが望ましいでしょう。

 

【2】「力を入れたこと」=「スーパーマンのような突拍子もない経験」ではない

高水準の結果や独自性を強く求められていると思いがちですが、企業側も人並み外れた経験をしている人ばかりでは無いと思っています。


ここで大切なことは、先でも述べたとおりあなた自身が物事に取り組む際にどの力を発揮するのか、それが自社で活かせそうなのかという2点です。


上記で解説をしたフレームワークを参考に、具体的な取り組みと学びを伝えていければ高水準の経験を有していなかったとしても企業側は評価してくれるはず。


とはいうものの、目的や目標が明確な物事において高水準の結果を残している人の方が望ましいことは言うまでもないため、胸を張って「学チカ」に対して答えられる本気の経験を就職活動前に出来る限り行ってくださいね。

【3】先輩内定者達の『ガクチカ』記入例

 

以下は、過去に就プラを利用して大手人気企業に内定を得て、入社をされた先輩達に掲載許可を得ている『ガクチカ』の記入例です。

 

一切の加筆は加えていないものものとなりますので、参考にしてください。

 

総合商社(一般職)

吹奏楽部で県大会銀賞を獲得したことです。

 

定時制と校舎を共有していた私たちの高校は、大きな音の出る部活動の夕方以降の活動が制限されていました。そこで私は「声練」を提案しました。

 

自分の楽譜を歌で演奏する声練は、楽器の音量や響きによってごまかされていた部分が露わになる為、改善点が見えやすくなります。声練を取り入れ練習を続けた結果、繊細な演奏ができるようになり、目標であった県大会で銀賞を獲得しました。

 

総合商社のエントリーシートは文字数が少なく簡潔な記載を求めるところが多いように思えます。(100文字か~200文字程度)

生命保険内定者

テニス経験者の勧誘女子代表を務めていた私は、メンバーの当事者意識が薄れ、勧誘活動が惰性化していることに問題意識を抱きました。

 

勧誘活動を成功するためには、サークルメンバー一丸となり活動することのできる環境を作ることが大切であると考え、以下のような活動を提案・実行しました。

 

第一に、勧誘におけるメンバーの役割を明確にしました。各新入生に対し担当を付けるなどの工夫で、メンバーの個性を発揮できる環境を整え、皆が自分の責任範囲を自覚し、メンバーの勧誘活動への参加率が向上しました。

 

第二に、新入生とメンバーとの交流機会を増やしました。また、サークルメンバー一人一人に対し、勧誘活動協力の呼びかけを行いました。これにより新入生にサークルへの理解を深めてもらうだけでなく、メンバーの新入生に対する愛着を深め、勧誘活動に対する意欲向上を促しました。

 

これらの活動を通じてメンバーの当事者意識を向上し、テニスにおける高い実績と熱意のある新入生に入会してもらうことができました。

 

私は、自身が携わった勧誘の成功を通して、関東地区最大の対抗戦でサークルがベスト4という結果を出すことに少なからず貢献できたと考えています。

 

メガバンクや保険会社等は詳細までを求めてくることが多いように思えます。工夫や、苦労、得たものなどを細かく指定してくるケースも見受けられます。

メガバンク内定者

マネージャーとして所属する体育会バレー部で、二部昇格の目標に向け今まで疎かになっていた筋トレ導入を提案し一貫して担ったことです。

 

きっかけは他校に比べ選手の足腰の弱さや体力の無さが浮き彫りになっていたためです。まず自分のノウハウがなかったため本やインターネットを通じ独学で知識を習得し、学校のマシンを活用したメニューを他部活のトレーナーに助言を貰い作成しました。作成後は授業の合間を縫いで部員一人ずつのトレーニングに同行し指導しました。また筋トレ嫌いな部員に対しては私も一緒にメニューをこなす事で辛さを共有し、体の変化や成果を細かいグラフで出すことでやる気を創造しました。

 

これにより部全体の身体づくりに対しての意識も向上し、練習日の1日をトレーニングの日にあてて貰えるようになりました。監督からは熱意が認められ、唯一私が愚痴をこぼしてもらえるようになり、選手との潤滑油として役割を担っています。

 

以下はメーカー内定者のもので500文字指定のものです。

メーカー内定者

私は部活動と留学に力を入れた。まず部活動について述べる。

 

私は漕艇部に所属しながら体育会本部役員を務めていた。体育会本部とは各部から人員を募り、他大学との総合定期戦など様々な行事を主体となって運営していく組織である。

 

漕艇部には年に一回体育会本部の協力を得て運営するイベントがあり、私はそれに向けて体育会本部との信頼関係作りに力を入れた。

 

漕艇部が参加しないイベントにも本部役員として参加することや、時には部員を体育会の飲み会に連れて行くなどして積極的にボート部を売りこんだ。

 

結果体育会本部の信頼を得てボート部のイベントを成功させた。部活動を引退後、中国に留学し中国語の習得と異文化交流に注力した。

 

留学中勉強の成果として新HSK6級を取得したが、座学だけでなく全てが学びのチャンスだと捉え、課外活動や旅行に積極的に参加した。

 

汽車で一人中国各地を巡る旅をした時は騙されるなど困難も多かったが、やり遂げた時の達成感は底知れぬものだった。

 

また、中国人だけでなく諸外国の留学生との交流も大事にした。交流する中で英語の重要性を再認識し、現在は英語の習得にも励んでいる。このように、私は部活動と留学に力を入れた。

 

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